もう私も42歳(後厄)になりまして…。
『若手』という方々とお会いしたりします。
本当にお若い人(15歳とか)もいれば、30代過ぎの方々も『若手』という括りだったりしますが、僕とそんなに変わらないんですよね。本当に不思議です。個人的に若い頃から年配の方々と業務をしていたので、年齢というものを気にしていない…というか「1周り以上も上で著名な〇〇さん..なんて考えてたら、萎縮してしまって仕事にならない」というのを肌身をもって知ったりしたので、自分はそういう風にしないというのもありますし、著名でもないですし、会話より譜面見たり、演奏してるだけなので、それで偉そうには見えてないと思いますが、年下の方が現場にいると凄く気を使います(年上の方には..敬意はありますよ)
それはさておき…。
そういう若手(というか年下)の方々と話をしていると、よく言われることが「この機材って、どうなんですかね?」とか機材体験談みたいな事を欲されたり、演奏の事(理論とかも)だったり、よくある『〇〇、どうなんですかね?シリーズ』です。
個人的な意見で機材の良し悪しは話しますけど、余程「あ、この人には向いてないな」以外は「試してみて、買ってみたらいいじゃん。試せないのなら…腹括って買ってみたらいいじゃん」と言ってしまいます。買って使ってみないと分からないものです。それ以上の方法など無いと思うんですよね。
例えば、Youtubeで気になる機材動画を検索したとしても、その動画を100%信用してしまう事の方が危険ですし、売り文句..昨今よくあるのが「あのビンテージ機材を完全なまでに再現したレプリカ!」とか、それがビンテージ機材と同等、もしくは同じもの!みたいな商品を鵜呑みにして「これは…あの機材と内部、工程も同じなんだよ!」が果たして、良いのか悪いのか?を『音』とすれば、それは『付加価値』で、悪く言えば『ただの売り文句』になってしまいます。んで、ビンテージは経年変化もあり、個体差があったりするので…レプリカの方が凄く良かったりもします。なので「自分自身で確かめるのが最善だ」という事なのです。
私の母親が言った台詞で子供の頃から『その点』に関しては厳しかったり、自分もそうだなと思って生きてきたのは『百聞は一見にしかず』という事。これに尽きるなと思います。私は福岡の片田舎出身でして、田舎の割にはマトモな楽器店がありました。店員さんも経験則で話してくれたり、同じ年の友人、年上の兄ちゃん・姉ちゃん(友達)も色々と教えてくれるんです。でも、釈然としないんですよ。自分が知らないから(笑)手に取ってみないと・やってみないと分からない事柄なので、最終的には自分自身で答えを出すしかないんですよね。当時はサンプル動画なんてないんです(笑)なので、病的なまでに調べて…下手すりゃメーカーに電話して…演奏技術もマダマダだから、そういう事柄も調べて…情報の玉手箱かもしれん!と思って、音楽学校へ行ってみたりしたもんです。日本と米国だと『そのプレイヤーの音も違う』というのを聞き、同じ人のライブを海外まで観に行ったりもしました(笑)もはや…母親や周辺の知り合いでさえ「お前は病的すぎる」「少しは先を考えろ」と言われたりするようになってしまいました。
そんなこんなで大人になって数年経ち、バカだ、病的と揶揄されてても「それが仕事の一部だからね」と迎え入れてくれる会社、人間、お店、それと自分の立場というのを少し把握しまして、音楽業界に細々と長らく生きておりますが、結論としましては..既出している通り..「自分が手に取ったり、試させてもらって感じた事以外は信憑性がない」という事なのです。Youtubeを観て..「お。これはいいかも」となり、試しもせず導入して功を奏する時もありますし、全然ダメ..カスだった!と凹んでしまう時もあれば、そのカスだ!と思ってても売ろうにも人気や評判、下手すれば知ってる人も少ない機材で買い取ってもくれなかった機材が「い、、いいじゃないか!」と数年後に個人評価を変え、タイミングよく著名なミュージシャンが使って、バカみたいな値段が付いちゃったやつもあります。んで、そのレプリカが出るというね(笑)んで、本物を作っていたメーカーさんが復刻版を出して…「全然違うじゃねーか!!!!!!」とかも、面白い光景ですね。
機材とか演奏って、トライアンドエラーだと思います。そういう「気になる!もっと!」が演奏技術とか機材とか教養とかを貪欲に求めていると…なんか知らんけど…「何このマイク!..口の形が..扁桃腺が..舌根が..俺の倍音最悪やん!」とかいうマイクに出くわして、歌を録音して…「すんません。マイク、変えてください(泣)」となったり、エリックジョンソンみたいなメイプル指板のストラト欲しいなぁ…と思って、世話になっている楽器店に行った矢先に「これ、要る?ビンテージなんだけど、本当に安くするから(20代の初頭に起きた出来事で本当にビックリしつつ、破格だったので即購入)」とか、色んなプレイヤーと演奏して「なるほどな。この人凄いや!」となったり、色んなスタジオへ行ったり、色んなところで演奏したり、珍しい書籍に出会ったり、色んな機材に巡り会えて、どんどん課題が山積していく(笑)
そう思うんですよね。
「これどうなんですかね?」と言う前に私は動いてしまうタイプなんですよね。「これどうなんですかね?」って、私も人に伺うこともあります。上司だった佐久間さん、バンドやってたら..そのメンバー、フーチーズのスタッフさん..。んで、高確率で「え?要らないでしょ!」と言われるんですが「どうせ、不必要と言っても手にするでしょ。バカだねww」となります。聞いてる自分が一番馬鹿らしくなるんですよね(Theひとりっ子)
んで、拘りがないのが拘りでもいいと思うんですよ。
達観してるなぁと思います。話が早くて済みますもんね(笑)